大勢の人ができているそれは、今の私にはできないこと。
今日は200ページくらいのエッセイ本を1冊読むことができた。
何故エッセイかというと、口語で書いているものも多いし小説よりも読みやすいからだ。身近に感じることができるネタが面白く、それこそ人のブログを読むのが趣味の私には手軽に読める日記のようで、ページが進みやすい。
しかしこれが何日か前までは読めなかった。
鬱症状の一つで、集中力が低下していたのだ。
抗うつ剤を増やしてもらってようやく、暇つぶしに読書をするということができるようになった。私としては大変喜ばしいことなのだけれど、何だか違和感も感じた。
読書一つ、薬に左右されるなんて、と。
薬でコントロールする、というが、実際は薬に一挙手一投足コントロールされている気分だ。抗うつ剤がないと元気に動くことができない、何かしたいという意欲湧かないし、それこそ本の一冊、文章一行だって読む気分になれない。
私の生活は薬によってコントロールされている。
そう思うと途端に悲しい気持ちになる。やっぱり健常な人とは違うんだって。
だって薬を飲まずに生活している人たちは、自分であれがしたいこれがしたいって選択できて、それを実行することができて、体も無重力みたいにふわふわ動いてるように見える。睡眠導入剤がなくても、寝たい時に寝れるし、薬の副作用で手が震えてペンが持ちにくいなんて思う人もいないのだろう。
それに比べて私は薬がないと何もできない。本当に自分の意志で生きているのかさえ不安になってくる。でも薬をやめたらきっと心身ともに動けなくなる。
悲しみに打ち震えて、頭の働きも悪くなって、ご飯を食べたりブログを書くくらいの気力もなくなって、体は大きな石を背負ったみたいに重くなるだろう。
今、私は薬がないと生きていけない。
まだ減薬もしたことがないから、これは予期不安でしかないのだけれど。
どうか、本一冊も薬なしで読めるようになりますようにと今は願うばかりである。