別れは寂しいものだ
27日、3年間付き合って同棲していた彼氏が東京へ行く。
私は地方に残ることに決めてしまったので、俗いう遠距離恋愛になる。
結婚の約束もせずに遠方に行く彼を責めて泣いたりしたこともあったけど(今でも先のことを考えると悲しい気持ちにはなるけど)、幾分か以前よりも落ち着いた気持ちで見送ることができそうだ。
引っ越しの準備のため、昨日は彼の実家に行ってきた。
彼のお母さんにはよくしてもらっていて、今の私の状態も心配してくれている。
雑談の中で、この状況になった経緯などを話していて、迷惑なことながら涙してしまった私に対して「泣かないの、大丈夫だから。頑張りなさい、食べていくには働かないと駄目なんだから」と優しさと厳しさを含む言葉を貰ったのが忘れられない。
ありふれた言葉だとは思う。
けれど、私の両親は「泣きたいときは泣いて無理しないで休めばいい」と言う。心配し過ぎて優しさのみ与えてくれる存在だ。
でも彼のお母さんは私に対してまるで目が覚めるような厳しいことも言ってくれる。優しさと厳しさはバランスが重要だと思っているのだけど、実家に帰って優しくされるばかりではやはり駄目で、彼のお母さんのように現実を見せてくれる言葉もひつようなのだと思う。
彼には「人生楽しめ」と言われた。
私はどちらかというとそういう生き方をしてきた人間だと思っている。
何に対しても全力で楽しんで、根っからの甘ちゃんで、人がみんな優しいものだと思って生きてきた。でも社会に出てから見る現実には多少のずれがあって、思い通りにならないことや理不尽なことも沢山あった。
理想を追ってきて、見つからなくて、立ち止まってしまった。
蹲って地面ばかり見てる私が、再び人生を楽しく歩いていけるだろうか。
未だ、不安ばかりが募る。
過去のことを悔やんだり、先のことを不安がったりする私に、クリニックの先生は、
「この時期受験の子が沢山くるんですけど、勉強してこなかった過去のことを気にしたり、このままで志望校に受かるのか不安で勉強が手につかないという。3時間の待ち時間で3分の診察で終わるんです。だったらその時間を勉強に費やせばいいのにね。だから水間さんも今のことを考えて過ごしたらいいですよ。そっちの方がよっぽど有意義だと思いますよ」
と教えてくれた。その通りだなあと思ったことを忘れてはいけない。
私は今が大事なんだ。